ラリックの青

ラリック製オードトワレボトル

香水市場に進出した最初のファッションブランドとして高名なWORTH(ワース/ウォルト)が、ルネ・ラリックのデザインで1924年に発表した、オードトアレのボトルです。WORTHの顔とも言えるこのデザインは、現在も製造されていますが、現品は少なくとも戦前のもの。確かめてはいませんが、シルバーか厚い銀メッキと思われる口金があり現在のデザインよりステータスが高いため、少なくとも所有者は貴族だと思われます。

一見不安定に見えるデザインは絶妙なバランスの賜物です。正面から見るとシンプルな楕円形で、極端に底が小さく見えますが、側面から見ると、底にいくほど広がっていて、容器として十分な安定感があります。容量も250mlと、決して小さなものではありません。この独特の形状が、ガラスの青に明るさや深みを醸しだしています。

ルネ・ラリックは、ガレとともにアール・ヌーボー、アール・デコを代表する工芸家です。型を使った成形や貴族趣味が、批評家に批判されたこともありましたが、大衆に媚びない優美な作風は、時代を経て価値を失わず、当店ではガレ以上におすすすめしています。

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